navylight’s blog

当世のアイドルと前世のニューウェーブ

テレビ〜時々の神よ

無痛音楽教育 3才からのとんねるず

自分はまだ全然子供だったので記憶にも無いのだけれど、とんねるずは97年3月で一回終わっている。正確に言うと「とんねるずのみなさんのおかげです」という番組は終わっている。

その3ヶ月後に始まったのが、現在まで続いている「とんねるずのみなさんのおかげでした」だ。

とんねるずは1回目の終わりを迎えた後、20年間もそのまま番組をやってきた。
今、97年の当時の感じが一番体感できるのが、「とんねるずのみなさんのおかげです」の最終回のエンディング曲だったという「テレビ〜時々の神よ」である。

最終回に合わせて作った曲かと思えば、この曲は94年12月に「ガニ」というシングルのカップリングとして発表されており、最終回から3年も前に作られた曲なのである。
じゃ、94年というのがどういう年だったのか、それはこの曲が収録された「ガニ」の売上がそれ程芳しくなく、とんねるずが音楽活動を縮小していく事にも現れているように、売れてから初めて彼らの活動に翳りが見え始めた時期だったのではないかと思う。ちなみに「ガニ」の発売の3ヶ月後、ダウンタウンの浜田が歌う「WOW WOW TONIGHT〜時には起こせよムーブメント」が発売されている。

「テレビ〜時々の神よ」は

"テレビを見終わって なんだか空しくなる
確かに笑ってたけれど 何を笑っていたのか"

という冒頭の歌詞が印象的だ。
作詞はもちろん秋元康

石橋貴明がよく言っている事だが、お笑いスター誕生で他の審査員達が殆ど評価してくれない中、タモリだけが「なんだか分からないけど面白い」と自分達を唯一正当に評価してくれた事が後々の自信に繋がったのだという。
これがとんねるずのお笑いの本質なのだと思う。彼等はこの事に極めて自覚的で、時に自嘲的である。

それでも1回終わってから20年間また続いてきた"意味の無いもの"の終わりを告げたのは、やっぱり"意味"だった。

最後に「北の国から」くらいは見たい。