navylight’s blog

当世のアイドルと前世のニューウェーブ

須藤凜々花、ショートカットの夏

僕はいない(通常盤Type-D)(DVD付)

NMB48渡辺美優紀卒業シングル「僕はいない」のカップリングに収録されている、須藤凜々花初のソロ曲「ショートカットの夏」。

 

須藤凜々花(愛称:りりぽん)は将来の夢が哲学者で今年の3月には自身初の哲学書「人生を危険に晒せ!」を発表し、CSでは麻雀の冠番組を持ち、「ドリアン少年」というシングル曲ではセンターも務めていた、というドラが乗りまくっているNMB48の期待の若手メンバーである。

 

そんな須藤凜々花がついにソロ曲を出すということで、どんな曲なのかと聴いたら、まさかの爽やかな王道アイドルソングである。
正直歌詞もかわいらしいが他愛の無いものだ(それとも須藤であればこの曲も哲学的に解釈しているのだろうか)。

 

これまで須藤がメインをはってきた曲というと、
ニーチェ先輩」「ドリアン少年」など須藤の得意分野である"哲学"を肝としたキワモノ的な歌詞が多かった。

 

そんな須藤が何故王道な歌詞のアイドルソングを歌うのか、これはやはり亜流から主流へと須藤凜々花が変化を遂げる第一歩なのではないだろうか。

 

冒頭に書いた通りこの曲が収録されたシングルのメイン楽曲は「僕はいない」という、これまでグループのメインを張ってきた渡辺美優紀の卒業シングル。須藤が次代を担うにはこういった王道アイドルソングを歌える姿を見せるという事は最重要課題だったのかもしれない。

 

亜流の須藤が主流に寄せる必要があったのか、亜流と呼ばれているものを主流と呼ばせるように変えるのが須藤ではないのか。
そんな事も思ったりするが、やはり須藤はここで王道もできるのだという事を見せる必要があるのだろう。

 

しかしこれまでも須藤がそういった王道アイドルな側面を全く見せてこなかったという訳ではない。


自身の冠番組「トップ目とったんで!!」では毎回麻雀バトル終了後、自身お気に入りのアイドルソング(ももクロからハロプロと、48グループに限らず様々なもの)をカラオケで歌うというコーナーがある。
麻雀参加者を目の前にして歌うそのカラオケのグダグダっぷりは目に余るものがあるのだが(そこが面白い)、ここでの須藤はまさに王道アイドルの様相を呈していた。

 

タモリが「笑っていいとも」のオープニングで司会者が歌うのは不自然極まりないということで、恒例だったオープニングの「ウキウキウォッチング」を歌うのを辞めたが、アレは不自然だからこそよかったのである。
この番組での唐突に始まる須藤のアイドルソング独唱も全く不自然だ。
かつて「われめでポン!」で勝負を終えた加賀まりこ蛭子能収がひとり歌い踊って番組を閉めるなんて事があっただろうか。

 

少し話が逸れてしまったが、
とにかくこの「ショートカットの夏」の須藤の歌唱には、これまで「トップ目とったんで」で様々な麻雀の腕のたつ著名人達の前で王道アイドルソングを披露してきた経験の蓄積が現われている。

ドラゴンボール亀仙人に訳のわからない修行をやらされていた悟空とクリリンが天下一武闘会で、亀の甲羅を外して修行の意味に気づくかのようだ。


「寄せるさざなみ
ふいに足をとられて
コマ送りのように
君はコケてしまった」

 

という歌詞があるが、須藤はダンス中よくコケる。この曲を歌う時はコケないことを祈るのみである。

 

僕はいない(通常盤Type-D)(DVD付)

僕はいない(通常盤Type-D)(DVD付)

 

 


 

人生を危険にさらせ!

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