とにかく一話目が凄すぎる、ウルトラセブン
これまで通算何回見たのか分からないが、ウルトラセブンの一話をまた見てみた。
シリーズものの新作の一話として、こんなにも上出来なものは無い。
そもそもウルトラセブンはウルトラQからはじまる円谷プロのウルトラシリーズ3作目である。
3作目というのはシリーズものとしては明暗が分かれる所だ。ウルトラQ、ウルトラマンの大成功の後、新作としてはじまったウルトラセブンの初回を当時の視聴者は大きな期待を持って待っていたに違いない。
そんな期待をウルトラセブンの一話は大きく上回っていたことだろう。
この第一話の何がすごいのかというと、たった30分弱の物語の中で、新番組「ウルトラセブン」が打ち出す新要素がこれでもかというくらい詰め込まれているのだ。
カプセル怪獣を使う正体不明の宇宙人モロボシ・ダン、
巨大な身体から人間ほどの大きさまで自由に自身のサイズを変えて戦うウルトラセブン、
多くの宇宙人から狙われる地球、
これらの新機軸が矢継ぎ早に披露され、
ウルトラセブンとは今までのウルトラQやウルトラマンとは大きく違う作品なのだという事が一見して分かるようになっている。
それでいてまとまりのある物語、その完成度には圧倒される。
第一、怪獣ブームに端を発したウルトラマンの次回作の一話の敵が、高い知能を持つ"等身大"の宇宙人というのも凄い。
そして何より素晴らしいのは、このウルトラセブンの第一話が40年近くの時を経て、自分のような当時産まれてもいなかったような人間が見ても、ある種の新鮮さを感じられるという点だと思う。